タイで食べた「ゲテモノ」

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どこの国に行っても、地元の国では食べないようなものを食材にした料理があって、 「ゲテモノ」と言ったりします。

ウィキペディアによると「ゲテモノ」の定義の一つが、「一般的な価値観からみて、風変わりなもの。」 とあるのですが、食材の観点でいうと、自分の生まれ育った国の「価値観」で判断しているので、 「世界的に一般的な価値観」とは言えないかも、しれないのですが…。

多分わたしたちがタイで食べた、そしてわたしたちが「ゲテモノ」に分類したものは、 きっと読者の皆さんも「ゲテモノ」と感じるであろうものを2つご紹介したいと思います。 言い換えると、食べるのに勇気が要ったもの、です。

まず1つ目です。

タイでは豚肉がよく使われていて、肉屋ではなく「豚肉屋さん」、というお店があります。

タイでは食材としての豚は捨てるところがない、のだそうです。 なので、豚肉屋さんではすべての部位が売られている、ということなんですね。 確かに、皮をカリカリに揚げたものが、おつまみとして袋詰されたものが食堂のテーブルに置いて、 10バーツなどで売られています。

頭なんかもそのまま、市場で売られています。なんで頭かというと、豚の鼻は一番美味しいそうです。鼻は値段も高いそうです。他の部位も捨てる箇所がないので、ならまとめて買っていったら?と売っています。

ちょっとホラーなので、子供は見ないでくださいね。

市場で豚のあたままるごとうってます

骨もスープ用に売られているし、腸はソーセージ作りのため、そして血も袋詰にして売られています。

ということで余すところなく食べられている豚さんのなかで、わたしたちが食べたゲテモノ、 それは「脳みそ」です。

たまたま、道ばたの小さなお店の前に、バナナの葉で包んで炭火焼きしたお肉らしきものが売られていて、 美味しい?

とタイ人に聞くと、美味しいよー。と勧められました。

見た目は、肉の細切れ?塊ではないので、どこの部分のお肉か分からなかったです。

よく聞いておけばよかった、、、

とくに変な匂いもないし、記憶が薄いくらいなのでそんなにびっくりする衝撃はなかったと思います。

でこれはなんの肉?と聞いてみると、

これは豚の脳みそだよー。」と正体を明かされてびっくりでした。 この脳みそを食べられたら「チェンマイ人」なんだそうですよ!

醤油とわさびであえて食べると、お酒のおつまみに持ってこいの味。美味し〰と感動して食べたのはいいけれど、、、

しかし、問題は、これを食べてから、翌日から、格段に記憶力が悪くなった気がする。

食べなかったら良かったと圧倒的後悔!

豚の脳みそだから、脳みそにもあまりシワがなくてツルンとしているかもしれない、と勝手な妄想で、原因を考えてみた。

だって、豚は、土でもたべるんだから、、、そりゃバイキンもたくさん入っているよね。

それを美味しいと司令を出すのが脳みそだから、豚の脳みそは危険という勝手な判断をしてしまう、、、私の脳にも、はやくも効果が現れている気がする、、、

牛肉の方もあり、あちらは記憶力については、問題なかった。

しかし少し硬く、家で飼っている犬にあげると、なんと吐いていた。

恐るべし、タイゲテモノ料理。

そして2つ目のゲテモノ。

これは、マンゴーの木に、3月4月ころの猛暑の季節にみられる季節限定のものです。

タイ語で「カイ・モット・デーン」

カイ=卵、モット=アリ、デーン=赤。つまり赤アリの卵!

この時点で「ギョエーッ!」という叫び声があがりそうですね。わたしも「ギョエーッ!」でした。 まさにゲテモノ。

我が家の子どもたちは収穫から体験させていただきましたが、 マンゴーの木にはいつも赤アリがウロウロしています。甘い樹液でも有るのでしょうか?

我が家にも庭にマンゴーの木があって、(実をつけたことがないまま、老木となり枯れてしまいましたが…) 葉っぱが生い茂っていた頃は、庭を取り囲むブロック塀や門の上をいつも赤アリが歩き回っていて、 ヘタすると噛まれます。

この赤アリが3月ころに卵を産むのですが、これはちょっと興味深いです。

マンゴーの葉っぱを上手に重ね合わせて中が空洞のボール状の塊をつくります。 その巣の中に卵を産んでいるんです。

タイ人の友人Yさんが、上手に卵を採取していくんですが、長い木の棒の先に土嚢袋をくくりつけて、 アリの巣に近づけ、その袋の中にすっぽりと葉っぱでできたアリの巣を入れます。 そうして一気に棒を揺さぶって土嚢袋の中にアリの卵が落ちてくるようにします。 でも入ってくるのはもちろん卵だけではないです!アリたちも一緒になって入ってくるし、 怒ったアリたちが勢いよく人を襲ってきます。

子どもたちは「痛い、痛い」と、とにかくアリを振り払ったり逃げ回ったり…

タイのアリは強いんです。日本のアリとは違う。人間も噛むし、しかも痛い!

大変な騒動を経てアリの卵が採取されたのでした。

でもそこまでして取るのは、「カイ・モット・デーン」タイでは高級料理で、美味しいからです

さてこのゲテモノ、見た目は白くて米粒大か、一回りい大きいくらいのつぶつぶです。

現地の人はそのままでも食べるかもしれませんが、わたしたちに食べさせてくれたのは、卵とじとサラダでした。

まず、さっと湯通ししていたので、「生」ではないのでマシですね…。 あとは野菜を少しくわえて卵とじにしたものです。そしてサラダにも入れていました。

タイ人は料理にお米を叩き潰したものを加えることがあるのですが、このつぶつぶの食感のせいか、 実際に食べたらそんなに卵のプチプチが気にならないかんじです。

でも食べる前はやっぱり、あのプチプチを想像すると…。美味しいんだよね。

あ~、どうしよう~食べようか、食べまいか…。と、 スプーンに載せた「カイ・モット・デーン」をなかなか口の中に運ぶことができません。

日本人何人かと挑戦したのですが、みんな「ウエー」とか「ギャー」とか言いながら、 スプーンを口の前に持ってきたり離したりの繰り返しです。

そりゃあのカタチをみたら、日本人なら引いてしまう、、、

でも目を閉じて食べると美味しい!

なんせ、卵の状態もさまざまで、アリの姿がうっすら見えるものや、 出てきたばっかりのアリが混ざっていたりもするもので…。

採取から試食から、大騒ぎのゲテモノ「カイ・モット・デーン」の試食会でした。

味は、本当にとくべつ何とも表現できない、無味無臭?といいますか…。 多分タイ人は食感とか風味?みたいなのを楽しんでいるんだと思います。 夏場限定の珍味、といったところかもしれません。 もう一度自分で料理しようとは思いませんが、どこかでタイ人に勧められたら、食べることはできそうです。 みなさんも、試しにこの北タイのゲテモノ、ぜひ食べてみて下さい!

「カイ・モット・デーン」の写真が出てこなかったので、市場で売っていた、幼虫の食べ物を載せておきますね。

ではまた

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